慌しかった夏もあっというまに終わってしまった、
そんな感じの今日この頃・・・
やっと少しだけホッと一息つける
夏の終わりの時季になりました。
久しぶりの更新になりますが、
準備もないので、
今日は致知出版社の社長、
藤尾秀昭氏のブログ「小さな人生論」から
転載してご紹介します。
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トイレそうじで有名な鍵山秀三郎さんが
以前セミナーでこんな話をされていました。
「世の中で、皆さまはそれぞれに努力をしていらっしゃるのですが、
一生懸命仕事をされても、成果をあげられる人、
あげられない人の両方があります。
成果をあげられる人をA、
あげられない人をBとすると、
Bの人は怠けて遊んでいるかというとそうではなく、
むしろBの人のほうがAの人よりも一生懸命、
長い時間休まないで、働いていることのほうが多いのですが、
結果を見ると、成果につながらない人がわりあい多いのです」
どうしてこういうことになるのでしょうか。
「Bの人は、やることなすことに無駄が多く、
やってもやってもエネルギーが無駄に流れてしまって
成果につながらないわけです。
無駄が多いということは、例えば、
自分の手元にある商品の価値がわからない、
そのものの持っている命がわからないから、
自分の手の中にある商品の魅力を
見いだすことができなくて、
たえず目がよそへ散ってしまうことが多いということです。
当然、Aの人は、無駄がない、あるいは、
無駄が少ないということになるわけです」
それではどうしたら無駄が少なくなるのか。
鍵山さんはいいます。
「当然、いつもこういうことに気をつけて、
気づく人になることです。
これは当たり前のこと、わかっていることですが、
気づく人になかなかなれない。
なろうと思ってなれるものではありません。
どうしたら気づく人になれるかというと、
私はいつも気づく人になる方法を2つお話ししています」と。
気づく人になる方法は何だと思いますか?
「1つは、微差、あるいは僅差の2つを
いつも追求し続けることです」
と言われています。
1ミリでも2ミリでもこっちの方がいいと思ったら、
そっちの方をずっと追求していくということです。
普通、僅かな差だとつい馬鹿にしてしまいます。
「例えば、いままでAという方向でものを売っていたが、
これをBに変えるとします。
この差が大きければだれでも変えるのですが、
ほんのわずかしか結果は変わらない、
あるいは、成果がよくなるかどうかも
わからないということになると、だいたいやらないで、
いままでやってきた方法を続けてしまいます」
でも自分は、ちょっとでも
1ミリでも2ミリでもいいと思ったら、
そっちの方へ、微差、僅差を追求していく。
ほんの僅かでもいいと思ったら、
それに取り組んでいく。
そうして長い年月を積み重ねていくと、
大きな力となってくるのです。
だから鍵山さんもコツコツコツコツと、
なんでこんなことをと人から馬鹿にされるようなこと、
手間のかかるようなことをやって来られたのです。
そうしたら、ああしたらいいな、
こうしたらいいなと気づきが連関してくる。
気づきが連鎖する。
1つのことに気づく人は
他のことにも気づくようになるのです。
ここが大事です。
だからちょっとでもこっちの方がいいと思ったら、
それを追求していく。
そうしたら長い歳月の間に、
こんな差になってくる。
気づきが連鎖する。
それが大きな差となるのです。
微差、僅差を追求し続ける。
それが気づく人になる第1の方法です。
では2つ目の方法は?
「気づく人になるもう1つの条件は、
『人を喜ばす』ことです。
たえず人を喜ばせる気持ちで物事をやる、
人生を送る、毎日を送るということです。
これを続けて1年たてば、
本当に人が変わるぐらい気づく人間に変わってしまいます」
私も本当にそうだと思います。
身近な人に、上司に喜んでもらおうと思うこと。
喜ばすというのは、ゴマをすることではないですね。
どうしたら喜んでもらえるだろうか、と
ずっと人を喜ばすことを考えていったら、
気づく人間になるんです。
そこでまた気づきが連鎖していく。
そうしたらその人の人生は変わっていくのです。
大事な人生の真理を鍵山さんは平明に語っています。
まさに現代の覚者です。
この話は『凡事徹底』という本の中にでてきますから、
興味のある方はご覧ください。
(『凡事徹底』鍵山秀三郎著)
※出典:致知出版社社長 藤尾秀昭の「小さな人生論」より