今日は、兵庫県の元・八鹿小学校校長で、
「いのちの教育」を信念とし、
いのちの不思議と大切さを説いた
偉大な教育者として知られる
東井義雄さんの詩を紹介させていただきましょう。
「小さい勇気こそ」
人生の大嵐がやってきたとき
それがへっちゃらで
乗り越えられるような
大きい勇気もほしいが
わたしは
小さい勇気こそほしい
わたしの大切な仕事を
後回しにさせ
忘れさせようとする小さい悪魔が
テレビのスリスドラマや
漫画にばけて
わたしを誘惑するとき
すぐそれがやっつけられるくらいの
小さい勇気でいいから
わたしはそれがほしい
もう五分ねてたっていいじゃないか
けさは寒いんだよと
あたたかい寝床の中に
ひそみこんで
わたしにささやきかける
小さい悪魔を
すぐにやっつけてしまえるくらいの
小さい勇気がほしい
明日があるじゃないか
明日やればいいじゃないか
今夜やればいいじゃないか
今夜はもう寝ろよと
机の下からささやきかける
小さい悪魔を
すぐにやっつけてしまえるくらいの
小さい勇気こそほしい
紙くずがおちているのを
見つけた時は
気づかなかったというふりをして
さっさといっちまえよ
かぜひきの鼻紙かもしれないよ
不潔じゃないか と呼びかける
小さい悪魔を
すぐやっつけてしまえるくらいの
小さい勇気こそ
わたしは ほしい
どんな苦難ものり切れる
大きい勇気も
ほしいにはほしいが
毎日 小出しにして使える
小さい勇気でいいから
それが わたしは
たくさんほしい
それに
そういう小さい勇気を
軽蔑していては
いざというときの
大きい勇気も
つかめないのではないだろうか
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なんだか、私のために書いて頂いたような詩ですね。