アウトプットすることの効果
自分を知るために、古くから多くの偉人や賢人が
使ってきたツールがあります。
それは“日記”です。
なぜ、日記を書くことが
様々な成果をもたらすのでしょうか?
私たちの脳の中では、
非常に高速で情報処理が行なわれているそうです。
あまりに高速なので、
自分でも何が起きているのかわからないのです。
ところが日記を書くと、
その頭の中でグルグル回っていた情報が
一つずつ目に見える形でアウトプットされることになります。
自分で書いた言葉や文章を見ながら
自分の中で起きていたことが整理されてくるのです。
忙しい現代において、多くの人が自分を整理する時間を
持たないまま生きています。
自分を整理しないまま生きるということは
EQ能力が低いまま生きるということになります。
そこでお勧めしたいのが「ひとり日記」です。
どういうふうに書いたら効果的かというと、
まずノートに3つの記入欄をつくります。
【出来事】 【感情】 【心の中のひとり言】
これを表を作って3列に見やすく書いていきます。
先ほどの主婦Aさんの例を当てはめて書いていくと、
【出来事】:Bさんに二度挨拶をしたが、
Bさんは挨拶を返さないまま去っていった。
となります。
※次に感情ですが、これは単語で書きます。
【感情】:混乱
では、Aさんはその時に心の中で
どんなことをつぶやいていたのでしょう?
これは推測で書きます。
【心の中のひとり言】:
「何?どういうこと?
どうして挨拶してくれないのだろう?
なぜ無視をするのだろう?
Bさんを怒らせるようなことをしたのだろうか?
私はどうすればいいのだろう?」
そしてそのあとでわいてきた感情は
「不安」でした。
それに対して心の中では、
「Bさんに私は嫌われてしまったんだ。
どうしよう。
なんとか関係を修復しなければ。
誤解があったなら、誤解を解かなければ。
しかし修復できなかったらどうしよう。
嫌われたままだったらどうしよう。
関係を修復できるんだろうか。」
そしてそのあとで起きた出来事は
「Aさんが外出しない」
という出来事でした。
このときの感情は「怖れ」でした。
つまりBさんと会うのが怖かったのです。
その怖れを作ったひとり言は、たとえば、
「Bさんに会ったらどうしよう。
挨拶をして、また無視されたら惨めだ。
なにか言われるかもしれない。
何か怒りをぶつけられるかもしれない。」
こんな感じで書いていきます。
このように出来事(行動)と感情と思考を分けて書くと
普通の日記以上に、自分を整理して認識することができます。
そして自分の思考(心の中のひとり言)が、
自分の感情や行動を作っていることに気づきます。
自分の思考のクセやパターンも見えてきます。
続きは次回に・・・
※出典:「EQ能力を高める最もシンプルで強力な方法」
幸せ成功力コーチ 野口嘉則著より