人が生きていくうえで、
どれほど社会と密接に関っているか
考えてみたことがあるだろうか・・・
ときどき
「自分の好きなようにしてもいいじゃないか」
「自由が一番」といって、
勘違いをしている人のなんと多いことか。
そう言う私自身も30代ぐらいまでは
心のどこかでそういう考え方をしていた。
「私は誰の助けも借りずにひとりで生きている」
そう思っている方もいることだろう。
自給自足の大昔の時代だったら
確かに人は、衣食住のすべてを
自分自身で調達して生きていた。
しかし、「分業社会」になって
人間の生活は激変した。
あなたが今、身に着けている衣類は
誰が作ったものであるか
考えたことがありますか?
あなたが毎日食べているものは
誰が作った物でしょう?
あなたが今、住んでいる家も
誰かが作ったものでしょう。
あなたの身の回りの物ひとつひとつが
実にたくさんの人の手を経て
完成品となって我々が手にできるのです。
いまあなたが身に着けているセーターが
完成するまでの工程を想像してみたことがありますか?
羊を飼うひと、育てるひとから始まり
毛を刈るひと、紡ぐひと、染めるひと
運ぶひと、買い付けるひと、デザインするひと
大きな工場で生産されるかもしれません。
その工場を造るのにも膨大な人数がいる。
出来上がった製品が店頭に並ぶまでにも
流通に携わる実にたくさんのひとがいるはずです。
セーターひとつに何千、何万というひとが
携わっているのです。
「分業社会」とは人や団体同士の
「「密接な相互依存関係」ということです。
私たちはもはや社会的連帯や国際間協調から
切り離されてはまともに生きることが出来なくなっています。
こうして「分業」について考えてゆくと、
本質的な意味で人格を磨くことも、
チームワークを学ぶことも、
コミュニケーションをはかることさえも
大切に感じられるのではないでしょうか。
もっとも大切な事は『信頼関係』です。
そのためには『誠実』であることが
必要不可欠な事だと思います。