十、仏界
仏界とは、菩薩の修行を積み、
すっかり迷いがなくなった世界観をいいます。
智慧や慈悲が広大なものとなり、
洪水のように満ちあふれて止む事なく、
一切の人々のために心をつくして、
慈悲心や知恵によって救済や守りの働きが
完全無欠の状態になった時が
仏の境地だといわれています。
以上のように、
声聞界・縁覚界・菩薩界・仏界の四つを、
四聖道と呼び、尊い修行により
成就するものとされています。
このことから、自分の境地を分析してみますと、
仏さまや菩薩様のように優しい慈悲の心もありますし、
逆に瞋り(修羅)の心やむさぼり(餓鬼)の心も
持ち合わせていますし、時に、悪いことが重なると、
苦しみのどん底(地獄)に落ち込んでしまいます。
このことから、私達、一人一人の心の中に、
十界の全てが具わっているのです。