面白い話がある。
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列車はパリからマドレーヌへ向かっていた。
4人が向かい合わせで座っていた。
年老いた祖母と一緒に旅行している美しい娘の2人組み。
その向かいはハンサムな若い少尉と将軍の2人組み。
4人は静かに座っている。
列車はフランスとスペインの国境にそびえる
ピレネー山脈のトンネルに入る。
すると真っ暗闇に。
突然、キスをした音が響いた。
そのすぐ後にバシっという音が鳴った。
列車がトンネルを抜けて明るくなった。
4人は何事もなかったように黙って座っている。
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ここで話は終わる。
いったい、何があったのだ?
●娘はこう思っていた。
「あのハンサムな少尉の突然のキスはよかったわ。
でもおばあさまが少尉をぶったから、
次のトンネルではきっと何もなさろうとしないわ。
おばあさまは何てことをしたのかしら」
●祖母は心の中でこう思っていた。
「なんて厚かましい若者でしょう。
私の孫娘にいきなりキスするなんて。
でも、さすが。わが孫。
私がちゃんと育てたおかげで、
ぴしゃりと平手打ちでお返ししたわ」
●将軍はこう思っていた。
「驚いた。
部下は最高の陸軍士官学校から私が引っ張ってきた男だ。
あれだけの教育を受けてきたのに、
あの娘にキスするなんてバカな真似を。
真っ暗闇の中、娘は私がキスしたと勘違いして
私が平手打ちを食らってしまった。
帰ったら、あの男に一言いっておかねば」
事実はひとつなのに、
人によってはそれぞれ様々な結論を出すものだ。
噂話ほど信用できないものはない
という教訓でしょうか。
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ちなみに、このケースの事実はどうだったのか?
「きれいな女性とキスできて、
しかも嫌な上司をぶん殴れて
今日はツイてる。ツイてる」
by少尉