絵本作家の「のぶみ」さんは、
小学校のときにひどいイジメにあっていました。
辛くて、苦しくて、寂しくて、
小学5年生のとき、自殺をしようと、
カッターナイフで自分の首を切りました。
血がドクドクと流れて、
ポタポタと太ももの上に落ちてきました。
それを見て、
やっと生きている自分を実感したそうです。
その後、イジメに立ち向かうために
「自分ルール」を作り、自分の道を進もうと決心します。
次第に、学校をドロップアウトします。
高校生のときには、
暴走族、池袋連合というチームの総長になり、
荒れた生活を送りました。
その後、保育士の専門学校に入学。
同じ学校で出会った
好きな女の子が絵本を好きだと聞き、
その子に認めてもらいたくて、
絵本を作るようになりました。
その子といっしょに絵本を作るうちに、
どんどん絵本作りにのめりこみます。
そして、決心します。
「絵本作家になろう!」と・・・。
まわりの人は、誰も本気にしませんでした。
「難しい世界だからね」
「できるのは、何万人にひとりだよ」
「才能、やっぱり才能がなきゃ」
完全否定されました。
のぶみさんは、絵がうまかったわけではありません。
むしろ保育士の専門学校でも
先生から一番下手だとみんなの前で馬鹿にされました。
でも、絵本作りが一番好きだったのです。
そして、それしかなかったのです。
絶対に絵本作家になると決意した彼は、
絵本を6000冊読破し、
300冊を書きためながら、
2年間出版社の持ち込みを続けました。
どこに行っても、
その間、ずっと断られ続けました。
でも、その持ち込みが縁で、
思いがけず
NHK教育テレビ「おかあさんといっしょ」のアニメに
採用されたのです。
そのアニメ、「ぼくのともだち」で大ブレーク。
ついに念願の絵本作家になれました。
現在、90冊以上を出版し、ベストセラーが多数あります。
それにしても、300冊書いて出版社をまわり、
2年間断られ続けたエネルギーは、並大抵ではありませんよね。
この熱意こそが、
彼の夢を実現させた原動力に違いないと思います。
でも、彼は意外にもこう言っているのです。
「お母さんが今まで人をたくさん助けてきたから、
みんなにいいことをいっぱいしてきたから、
僕のところにも運が来たのかもしれない」
それに続く、のぶみさんらしい言葉です。
(本書P.216~218から)
「キレイごとじゃない、カッコつけてんじゃない、
こんなこと書いて、いい人ぶってんじゃないんだ。
ホントに ホントに ホントに、心からそう思ってんだ、
じゃなくちゃこんなのおかしいよ、
こんなオレがでちゃいけないよ、
お母さんがいたからオレがいるんだ。
迷惑かけちまったけど、いまホントそう思う、
ホント言葉って難しいからよ、
うまく書けないけど、感謝してんだ、
ありがとうじゃ足りないよ、
感謝してますじゃ足りないよ、
生きてて良かったじゃ足りないよ、
チクショー! 頭が悪いからよ、うまく書けねぇけど、
ウソじゃないんだ、言葉にうまくできないよ。
ホント、お母さんのおかげだとずっとずっとずっと、そう思ってたんだ」
幸運は、それなりに努力した人のところにやってくる。
でも、その人はなぜか「〇〇さんのおかげ」と言う。
【出典】のぶみ著『「自分ルール」でいこう!』http://tinyurl.com/cwg9ta
夢をかなえた絵本作家のミラクルストーリーです。
.........................................................................
※以上、 作家 中井俊已 発行
メルマガ「心の糧・きっとよくなる!いい言葉」
2009.2.23 Vol.398より転載